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「天使の分け前」は歌のタイトルじゃない!~ウイスキーのこぼれ話~

      2019/03/30



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天使の分け前、この言葉を聴くと、つい有名なJ-POPの歌詞を思い浮かべる人もいるかもしれません笑

 

ウイスキーの雑学のなかで、「天使の分け前」という言葉があります。

英語ではそのまま「Angel share(エンジェルシェア)」と表します。

この言葉があらわすもの。ヒントはウイスキーの熟成の工程にありました。

 

ウイスキーの木製のたるは、木ですから完全な密閉ではないわけで。

水蒸気やアルコールをごくごくわずかですが通します。

熟成中のたるからは、内容量の1%から3%ほどが年間蒸発していきます。

これを昔の人は、天使が飲む分のウイスキー、そう「天使の分け前」と昔の人は呼んだんです。

 

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長い年月をかけ、この天使と共同作業でウイスキーはどんどん美味しくなっていきます。

天使の分け前は、気温や湿度、たるの種類や大きさ、それだけでなく熟成庫のどの位置にあるかなど、いろいろな要因でその量と、蒸発する成分が変わっていくんですね。

成分が違うということで・・・たとえば揮発性の違いから、一般的には樽の中のアルコール度数は熟成年数を重ねる中で徐々に下がるのですが、ラック式の貯蔵庫の上の方に置かれる樽では逆に上昇することだってあるのだとか。

 

なので、貯蔵庫を隅から隅まで把握して、樽の熟成場所を決めて、経験と勘を頼りにときには移動させたり・・・。

 

というのは、天使と心を通わせ相談できる熟練の職人にのみできる技なのかもしれません。

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世界中の熟成中のスコッチウイスキー全体で毎年1億6000万本分も、天使の分け前は取られているそうです。

 

けっこうこの天使というのは大酒飲みなんですね。

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