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ビールの歴史・ビールができるまで

      2015/05/20


大麦を使ったお酒が製造された記録は、紀元前3000年にエジプトに残っていて、麦芽を使って今の製法に近づいたのは紀元前1500年頃といわれています。

5世紀頃には、グルード・ビール(ホップ以外のもの=総称:グルートで香り付けされたビール)が主流だったそうですが、ホップを使ったビールが登場し、『ホップの制菌効果により、あまりアルコール度数を高めなくても保存期間がそこそこ保てる』というメリットも相まって13世紀頃には人気が逆転、19世紀に現在の製法がほぼ確立しました。
グルート・ビールには、ヤチヤナギという植物で香り付けされたものが一般的で多く記録が残っているそうです。炭酸のシュワシュワはほとんど無く、苦味もごくわずか。
甘みと酸味、フルーティーさもあって、高めのアルコール度数が飲み応えを作り出し、それはそれで美味しいものだったそうですね。

 

ビールのトリビア

よく居酒屋で聞く「とりあえず生!」について

日本の生ビールの定義は「加熱殺菌をしていないビール」というもの。
昔は品質を保つ為に加熱処理が欠かせなかったようですが、現在ではろ過により酵母を取り除く技術が発達・確立したので、加熱による殺菌は行われていません。

居酒屋さんで生中ください!と頼んで、出てきたビールはとっても美味しい気がしますが、缶ビールも瓶ビールも、中身は全部「生」なんですよ。

じゃあなんで居酒屋さんのビールは美味しく感じる?

ワインやシードルと違う、ビールの最大の特徴、それは『鮮度がいいほど美味しい』ということ。数年寝かせたほうが良いワインなんかとは、性質が全く違い、出来立てがもっとも美味しいんです。

 

ホップの制菌性、現在の確立した製造工程をもってしても、ビールは出来上がってから数日で劣化が始まってしまうデリケートなお酒です。

特に、光や熱、振動の三大要素は、ビールの鮮度劣化を加速させてしまいます。

冷蔵庫に入れっぱなしで、一回床に落としちゃった缶ビールは本来の味を失っているといっても過言ではありませんね・・・。

ちなみに地ビールは、物によってはビールの中に酵母が残留しているものもあるので、冷暗所での保管が鉄則です。暖かいところにおいておいたら、科学反応が進んで味わいや風味が損なわれてしまいます。

 

ビールができるまで

基本的には、二条大麦を原料とし、発芽によって糖化させた麦芽を、酵母の力でアルコールに変えて作ります。

現在世界で広く作られ飲まれているビールは、発酵させる段階で出てくる炭酸ガスを、密閉して逃がさずに閉じ込めて作っています。
また、クワ科のホップという薬草の雄花についている『毬花(きゅうか)』を使って、独特の香りと苦味をつけています。

薬草としてのホップは、その苦味成分で食欲を増進させ、消化を促進させる力を持っています。イライラや不安・不眠を解消する鎮静作用のほか、利尿作用や血圧改善などにも効果があると言われていて、マンモスが生きていたような時代、5300年前の氷河から出てきたミイラの胃の内容物にホップが見つかったというニュースがありました。

そのミイラの胃には、激しい痛みを引き起こす寄生虫の感染もみられ、胃痛を解消する目的を持ってホップを飲み込んだと推察されたそうです。

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